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オバマ政権が激怒した安倍トランプ拙速会見


それにしても拙速に過ぎるトランプとの会見
 このたびの米国大統領選、外務省筋からの「暴言王・トランプ氏=泡沫候補」という情報が見事に外れ、次期大統領にトランプ氏が就任することが確実視されるやいなや、日本の安倍首相はすべての開票が終わるまでもなく、予定されていたペルーでのAPEC会談に赴く途中ニューヨークに立ち寄るという名目で、しかも「世界のトップに先駆け」て、就任前の次期大統領とのアポイントを早々と取り付けてしまったのです。
 米国の兄貴を自負してやまない英国のエリザベス女王でさえ、トランプ氏との会見は就任式以後を目途に日程調整しているというのに....

 一方、南シナ海の領有権問題を巡って日本と対立している中国の習政権も日本政府に負けじ(?)とばかりに、新政権担当者へのアプローチを水面下で試みているようで、何ともはや呆れるばかりです。
怒りを隠せないオバマ政権
 一方、安倍首相とトランプ会見のおよそ一週間後にペルーで開催されるAPEC会議には、現職のオバマ大統領が出席することになっていましたから、米国政府が激怒したとしても不思議はありませんが、これまで首相と良好な日米関係ぶりを演じてきたオバマ氏個人にとっても複雑な思いだったに違いありません。

 オバマ大統領といえば、かって安倍首相とともに訪れた東京の名物すし屋すきやばし次郎で見せた友好的な姿勢が印象に残っています。
 そればかりか、かって広島・長崎に憎き原爆を投下した米国を代表する彼は、伊勢志摩サミットの帰りに、かねて日本政府も要望していたはずの広島の慰霊碑訪問を実現し、その際に行った歴史的な名演説は日本人の心に深く残りました。
 にも関わらず、こうした外交儀礼を欠いた安倍首相の振る舞いは彼の面目を潰すに不足はなく、じっさい対トランプ会見の報道が流れた直後、ケネディ駐日大使もさっそく日本政府にトランプ氏との対応方について事前の注意を喚起したようです。

 いかに戦後生まれとはいえ食料はもとより衣類から学用品にまで不自由な子供時代を記憶している私には、海のものとも山のものとも分からない相手に、必要以上に媚びへつらう姿勢は論外であり辟易しますが、それが国のトップともなればなおのこと見逃すことはできません。

米国の従属国から脱却すべき時期
 戦後70年たった現在でも、米国核の傘に守られた(と多くの日本人は考えている)戦後国際秩序のなかで、日本は国防からTPPのような国内基幹産業に重大な影響を及ぼしかねない多国間交渉にいたるまで、何につけても戦勝国・米国に依存する体質が、すっかり滲みついてしまいました。
 そんななかで、世界のリーダーたる米国の大統領候補として信じられないほど多くの暴言やヒットラーもどきの差別的発言を繰り返し繰り返し吐いて来たトランプ氏が当選するなり、まさにてのひら返しとしかいいようのない、しかも巷間50万円のゴルフクラブがお土産だったと伝えられていますが、一面識もない相手との、かくも拙速にして慇懃な訪問計画の情報は世界中を瞬時に駆け抜けました。

 こうした安倍首相の当選祝いの電話一本に始まる一連の行動は、早くも米国勢府対策のターゲットをポスト・オバマたる次期大統領周辺に切り替えた証とみて間違いないでしょうが、米国現政権にとっては甚だ失礼な話です。
 一方、日本国民としてはどうでしょう?
 トランプのような人物が米国大統領に就任したら選んだ当の米国民は別として、米国軍事介入の結果いまだ紛争に明け暮れる国々に暮らす人々はもちろん、わが日本にどのような影響を及ぼす可能性があるのか何の情報も持ち合わせないまま、政府だけが国民世論と関係なく、さっさと新政権に尾を振ってしまったとしたら、日本国民としてどう思いますか?

 最低限のモラル
 会社の人事異動でも、たとえ栄転・昇進の内示があったにせよ、家族でのお祝い以外、辞令交付までは派手な行動を慎むことがサラリーマン社会の常識ですが、それをあろうことかわざわざ「各国首脳に先んじて」の政府公式コメントを添えて、しかもセキュリティ面の不安をよそに一民間人トランプ氏私邸に立ち寄ったというのですから驚きです。

 いやしくも一国のトップが、たとえ世界の盟主(トランプ氏は拒みそうですが)たる米国の次の大統領に就くかも知れない要人とはいえ、政治経験もない一般人と会見して一体何について意見交換するというのでしょうか?
 もっとも選挙期間中にトランプ氏がまき散らした公約には、日本にとっても気になることばかりですから心配性の安倍首相にとっては、ゴルフ以外の話題にも不自由はしないでしょうが。

どこか足りない思いやり
 ところで、安全・秘密確保の面で何の保障もない個人宅で、相手方の家族も同席するなかで会見したという異例中の異例な会見といえばまだ聞こえはいいでしょうが、外交上は非常識このうえない行為です。
 こんな頭越しの会見に、オバマ政権が激怒したとしても不思議でも何でもありません。

 残り任期が2か月を切り、いかにレーム・ダック化しているオバマ大統領とはいえ、そこは強大な権限を有した米国現職大統領、安倍首相のこの拙速な行動がプライドを損ねたとしても不思議ではありません。
 東京の著名なすし屋で演じて見せた安倍首相との親密ぶり に留まらず、この夏にはいまだ絶えない国内の原爆投下容認論を乗り越えて懸案の広島訪問を実現し、しかも米国大統領として歴史に残る演説を行い、多くの日本人にとって感動的なパフォーマンスを見せましたが、これも安倍首相への密やかな配慮だったことは誰の目にも明らかでしたが、その相手と最後の面談の直前に見せたこの行為。
 思いがけないしっぺ返しを食らうことがないことを祈りたいものです。

安倍首相にとってウザかったオバマ氏
 安倍首相にとって、年下ながら米国大統領として日本政府と対峙したオバマ氏は、ときにはウザくて、煩わしい存在だったこともあったはずです。

 拉致問題解決を主要政策課題の一つに据えている安倍政権による北朝鮮との単独交渉に、米国政府は絶えず牽制し続けてきましたし、ウクライナ併合に伴う米国・西側各国による対ロシア経済制裁の足並みを乱しかねない日本の対露北方領土交渉にも口を挟んできましたから。
 その点、プーチン氏とウマが合いそうなトランプ氏の思いがけない登場にうっかりして、オバマ大統領の存在を忘れてしまったのかも知れません。

 他方、野党議員からは「プカン」とも揶揄されながら、前例を見ないほどの外国訪問を繰り返しながら何千億円ものお金を世界中にばらまく「地球鳥瞰外交」の一方で、子供にもわかるこのような理屈を体現できていないのが安倍首相率いる日本政府の実態です。

 これは、まさに生来の人見知り性向に加えて国際常識に欠けた安倍晋三という人物と、彼の意向を反映した行動しかできない政治家や官僚が、まさに裸の王様のいいなりになっていることの証左でもあります。

 かって健脚を誇っていたにもかかわらず、いつのまにか足腰も弱くなったと見え、人生への自信も失せそうな毎日ですが、可愛い孫や孫娘に、戦中派の両親から継承した戦いだけは経験させないよう踏ん張りたいものです。
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